体験談
恐怖への入口
えっちゃん、たろちゃん、さっちゃん、じゅんちゃん
私が小学生の頃の話ですが、よく小さい頃にお世話になった近所のお婆ちゃん(70歳近く?)が倒れて、寝たきりになってしまいました。
1人暮らしで親族もいなかったようです。
当時、よく古い遊びを教えてもらっていたのでよく家に行ってはお菓子をもらったりして
ベーゴマなどをおしえてもらっていました。
しかし、もう倒れたので教えてもらう事が出来ません。それがどうしても嫌で治るように治るようにと一日おきにお見舞いに行っていました。
しかし、2ヶ月ほど経っても治りませんでした。
そして、ある日いつも通りお見舞いに行くとお婆ちゃんが寝たまま目を開けて何かをブツブツと言っているので、

「どうしたん?」と聞くと

「えっちゃん、たろちゃん、さっちゃん、じゅんちゃん・・・」
と繰り返し言っていました。

えっちゃん、たろちゃん、さっちゃんは私の友達です。
最後のじゅんちゃんは私の名前です。

それに驚いてなんだか怖くなってしまいました。
なぜ怖くなったのかは分かりませんが、今思うと罪悪感があります。
そして、その日からお見舞いには行けなくなりしばらく経ったある日、友達のえっちゃんが近所の川でおぼれて亡くなりました。
なぜか私はお婆ちゃんにも報告しなきゃと思い久々にお婆ちゃんの所に行くと、ちょうど
お医者さんが来てて帰るところでした。
私はお医者さんが帰るのを待ち、お婆ちゃんに会いました。お婆ちゃんはまだブツブツと言っています。

でも、なぜか違和感を覚えた私が耳をすますと
「たろちゃん、さっちゃん、じゅんちゃん・・・」

えっちゃんが居ない!!なんで!??なんで知ってるの!?」
そこで私は「なんでえっちゃんが居なくなったの知ってるの?」

と聞いてもお婆ちゃんは
「たろちゃん、さっちゃん、じゅんちゃん・・・」
と繰り返すばかりでした。

なんだか気味が悪くなった私は早々にお婆ちゃんの家を後にし、家に戻りました。
でも、しばらくして気になりもう1度行ってみた所

今度はお婆ちゃんは
「さっちゃん、じゅんちゃん・・・」
と繰り返しています。

そこで私は「たろちゃんは?」
と聞くと、お婆ちゃんがこう言いました。
「知らん・・・」

どうせ「さっちゃん、じゅんちゃん・・・」
と繰り返すばかりだと予想していた私は予想外の答えにかなり驚きました。

でも、その後はまた繰り返すばかりでしたので家に戻るとお母さんが慌てて私にこう言いました。

「兵庫に引っ越した、たろちゃんが亡くなったみたい、お母さんは明日お葬式に行ってくるけど、いっしょに行く?」と。

そして、お葬式にいっしょに行ってしばらくしてお婆ちゃんも亡くなりました。
ひどいかもしれませんが、人が死んでこれだけ安心したのは初めてでした。
今は私もさっちゃんも元気ですが、お婆ちゃんが死ぬのがもう少し遅かったら、さっちゃんも私も死んでいたかもしれません。

ただの偶然かもしれませんが、私が体験した1番怖い出来事です。


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